謎はいつもそこに

子供の頃から自然に生活の中にまざっていた不自然なものたちのお話。

2016-01-01から1年間の記事一覧

普通じゃない昼休み

20歳くらいの頃、歯科助手のバイトを始めました。 それまではカフェや喫茶店で働くことが多かったので、初めての職種は覚えることがたくさんあり、一日があっという間に過ぎて行きました。 そうして少しずつ業務にも、独特の淡々とした空気感にも慣れてきた2…

僕たちの数時間戦争

小学生の頃のお話です。 仲良し4人組でいつもの公園で遊んでいると、どこかの小学校の女の子が3〜4人やってきました。 特に関わらずに遊んでいたのですが、何かのきっかけで、お互い相手グループを見てヒソヒソ言い始めてしまったのです。 公園内に険悪な空…

はじめてのゆうれい騒動

小学生の頃、クラスメイト達とちょっと遠くの公園まで行ったことがありました。 学区外の、アスレチックがあるような魅力的な公園です。 そこは山を切り拓いて公園にしたような作りで、傾斜の急な芝生ゾーンがあったり、雑木林の中を歩ける小道が作られてい…

私も知らない世界(怖さ★)

亡くなった祖母や、夫のおばあちゃんのことを書いてみたいと思います。 介護やお世話が大変だったことは大前提としても、私は痴呆の症状に少し興味を惹かれていました。 例えば、ボケ始めてから祖母はよく「滝」を見ていました。 自分の部屋やリビングの上の…

母船

UFOの母船に乗っている夢を何度か見たことがあります。 いわゆる円盤型のUFOは小型のイメージですが、夢に出てくる母船はものすごく巨大なんです。 多分、村とか街とかの大きさなので、その全貌はいつも見ることができません。 私が見た範囲では、母船の中に…

守護霊にケンカ売った話

もう昔のことですが、いろいろと困難な状況が続いて八方塞がりになってしまった時がありました。 何もかもが嫌で辛くて、絶望している私は盛大にかんしゃくを起こしました。 そしてその勢いでなぜか、守護霊に八つ当たりしてやろうと思いついたのです...。 …

意外な天使たち

クリスマスが近づいてきた12月のある朝、名前を呼ばれて目が醒めました。 ずいぶん野太い男性の声で「サチコさん」と聞こえたのです。 布団から起き上がってまわりを見ても、もちろんそんな男性はいません。 着替えて一階に下り朝ごはんを作り始めると、今度…

四角い怪獣が教えてくれたこと

3歳とか4歳くらいの小さな頃、四角い怪獣がよく夢に出てきました。 それは形やサイズが自動販売機に似ていて、赤いのと青いのが2体いましたが、赤い方が出てくることが圧倒的に多かったと思います。 夢の中で、私は近所の土手を散歩しています。 すると、…

一度だけ浄霊した話(怖さ★★★★ その3

おばあさんの変貌ぶりにただならぬものを感じ、私たちは立ち尽くしていました。 「もしも亡くなっているのなら、お墓は××寺だと思う」 女性が口を開きました。ここから車ですぐのお寺のようです。 小さな商店でお饅頭とお酒を買い、早速そのお寺へ向かいまし…

一度だけ浄霊した話(怖さ★★★★ その2

○県の神社へ行く日がやってきました。 迎えに来てくれた女性の車に乗り込みます。助手席には女性のお友達が乗っていました。学生時代からの親友のようです。 車内は今回の目的を忘れてしまうくらい和気あいあいとしていましたが、いよいよ、例の神社へ到着。…

一度だけ浄霊した話(怖さ★★★★ その1

18歳くらいの頃、何だか霊感が強くなりすぎてしまい「友達の友達」や「友達の知り合い」などからも相談を受けることが増えていました。 これは、その頃に紹介された女性のお話です。 その方はお会いした時すでに、エネルギーが感じられないというか、憔悴し…

妖怪ぬかみそおばけ

部屋でくつろいでいると、母がすごい勢いでドアを開けて入ってきました。 「でっでっで、出たのよお!!ぬっ、ぬかみそおばけが!!」 私は母を一瞥すると、また読みかけの本に視線を移します。 「ちょっと!無視しないで!本当なんだってば!」 ぬかみそが…

ドッペルゲンガー

高校3年生の時に「昨日N駅にいたでしょ〜」と、いろんな人に言われるようになりました。 N駅は確かに学校の最寄り駅なのですが、その頃、私はほとんど駅には行っていませんでした。それなのに、一日おきくらいに誰かに言われるのです。 言ってくる人の中に…

過去生体験 後編

「それでは、時間を進めて、その人の人生を見ていきましょう」 広い部屋に来ました。天井が高く大きな窓が広々とした建物で、広いテーブルに、一人がけの四角いソファがいくつか並んでいます。 テーブルの上にはノートや本が並んでいて、開いてるノートには…

過去生体験 前編

「過去生回帰」というワークショップに参加した時のお話です。 昔から、一度は見てみたいと思っていた過去生、つまり前世のことですね。 その夢がついに叶いました。 そのワークショップは、誘導瞑想で自分の過去生を見るというもので、まず最初は簡単な講義…

ループ(怖さ★)追記あり

実家にいた頃のお話です。 夜、うとうと気持ちよく眠れそうになった頃、玄関を開けようとする音が聞こえてきました。遠くまで通勤していた姉が帰ってきたようです。 酔っぱらって帰ってきたのか、鍵が閉まってるドアを何度も乱暴に開けようとする音がしてい…

金星人の兄弟

数年前、いろいろな金星人が夢に出てくる時期がありました。 姿は人間型で、白人と他の人種のハーフみたいな方が多かった気がします。 金縛りに合うと夢の中に現れて助けてくれたり、いろんな金星人が登場しました。 丁寧に名前を名乗ってくれる人、すぐ消え…

みっつのお面(怖さ★★★

幼少期の不思議体験はまだまだたくさんあるのですが、たまには結婚してからのことも書いてみようと思います。 夫側の親戚の訃報を受けた時、義両親は海外旅行へ行ってる最中でした。 嫁の私にはよくわかりませんが、その亡くなられた方と義両親はいろいろあ…

本当に怖いのは(怖さ★★★★

高校生の時、家の近くのコンビニでバイトしていたことがあります。 ある時、お店に私宛ての電話がかかって来ました。 「わたくし、○○病院の医師をしております××ひろしと申します。落ち着いて聞いていただきたのですが、先程お母様が事故に合い、搬送されて…

風の人

去年の夏、とある野外フェスに参加した時のこと。 炎天下の中、好きなアーティストのライブで何曲か踊り、喉が渇いたので近くで出店してるお店に行きました。 ドリンクが出てくるまでしばらく待ってる間に一番好きな曲が始まってしまったので、思わずステー…

天に昇る龍

私には大好きな伯父がいました。正確には「祖母の兄」なので伯父とは言わないかもしれませんが、私たち家族にとって、いつまでも若々しい伯父は「おじいちゃん」という感じは全くしなかったのです。 90歳になっても70代に間違えられる程で、いつも上品な服を…

6番テーブルのお客さん(怖さ★)

カフェでバイトを始めたばかりの時のお話です。 そのカフェは駅前の地下にあり、モノトーンで落ち着いた雰囲気のカフェでした。 お客さんがひとりもいない時にテーブルのお砂糖の補充をしてまわっていると、 「すみません...」 女性の声です。もう一度言いま…

しじみ蝶

そ〜っと近づいて、両手でパッと捕まえる。 小学生の頃、しじみ蝶を捕まえるのにハマっていた時期があります。 小さくて、薄いグレーと紫色の混ざったような あの蝶です。 学校の敷地内にクローバーが群生しているところがあって、そこにはたくさんのしじみ…

金縛り 雪女篇(怖さ★★)

金縛りを解こうと必死になっていた、とある夜。 バンッと部屋のドアが開きました。 雪女が立っています。 季節は正直覚えていないのですが、白装束に身を包み、般若のお面をつけ、長い白髪が吹雪にさらされていました。その人のまわりだけ吹雪なんです。 雪…

金縛り スーツの男篇 (怖さ★★)

金縛りネタもたくさんあるので、少しずつ書いていきたいと思います。 高校生の頃だったでしょうか。夜中に金縛りに合いました。 やだなあ、またかと思いながら足元の窓の方を見ると、スーツ姿の男が立ってる。 もちろん父ではない、知らない人です。 中肉中…

胎内記憶 その2 ふわふわした世界

2歳とか、3歳とか、本当に小さかった頃、ひとつ気になることがありました。 もっと自分が赤ちゃんだった頃に大好きだった遊び場所が、どうもこの世界ではないみたいだと思い始めたのです。 そこはとにかくすべてがふわふわしていて、柔らかい素材で出来たカ…

ついて来る落ち葉

家から100mほど離れたところにある友達の家に向かっていた時の話です。 季節は秋で、当時私は小2でした。 うちからその友達の家までは一本道なんですが、区画整理されていない住宅街の裏道なので、道はくねくね曲がっています。 家を出発してすぐ、落ち葉の…

猫のひみつ

最近のお話です。 縁側に吊るしたハンモックで、うとうとしていた昼下がり。 半分眠っていて、半分起きているような状態だったと思います。 「なあんだ〜。ここにいたんだね」 全く知らない男の子の声がしました。中学生くらいの声です。 近づいてくる足音。…

トイレに駆け込む女(怖さ★★★)

最近、10年前に起きた恐怖体験とそっくりな体験をしました。 10年前も今回も、舞台は「お店のトイレ」。 まずは10年前のことを書いてみます。 確かファミレスだったと思うのですが、個室がふたつだけの小さなトイレで、私はメイクを直していました。個室を背…

胎内記憶 その1

神社にいました。近所にある小さな神社です。 母がお賽銭を入れ、手を合わせて安産祈願をしていました。 「さあ、帰ろうか」 と、境内の急な階段を下り始めた時、まだ2歳にもなっていないくらいの姉が、その階段を転がり落ちてしまいました。 母は大きなお…