去年の夏、とある野外フェスに参加した時のこと。
炎天下の中、好きなアーティストのライブで何曲か踊り、喉が渇いたので近くで出店してるお店に行きました。
ドリンクが出てくるまでしばらく待ってる間に一番好きな曲が始まってしまったので、思わずステージを振り返った瞬間、
「あっ」と思いました。
そのアーティストは2人組なんですが、何年か前、私の友達を入れた3人編成だった時があるんです。
彼はキーボードや鍵盤ハーモニカを担当していて、華やかなルックスと人柄でたくさんの人に愛されていました。
彼の死は、ものすごく多くの人に影響を与え、同時に大切なことを投げかけたと思います。
その彼の魂、エネルギー、なんて呼んだらいいかわからないけれど、彼の「光」そのものが、ステージ上に輝いている。
彼の音楽と仲間を愛する気持ち、JOY、想いが全部、生きている時と同じくらい強く、そこで光を放っている。
頭で理解するより先に涙が出てきました。
生きてる!生きてる!今ここにいる!
数メートル先にいた友達にそれを伝えようと彼女を見ると、彼女もまた私を見てステージを指差している。
ライブの音量でお互いの声はかき消されて聞こえないけれど、お互いステージを指差して彼の名前を叫んでるのはわかって、彼女もまた泣いていました。
彼が亡くなった時とは違う種類の涙です。
嬉しくて温かくて、もう一度彼のステージに立ち会えた感動でした。
彼は今、音楽と一体になって風になって、さらに壮大なステージに立っているのだと、確信しています。