謎はいつもそこに

子供の頃から自然に生活の中にまざっていた不自然なものたちのお話。

金縛り 雪女篇(怖さ★★)

金縛りを解こうと必死になっていた、とある夜。

バンッと部屋のドアが開きました。

雪女が立っています。

 

季節は正直覚えていないのですが、白装束に身を包み、般若のお面をつけ、長い白髪が吹雪にさらされていました。その人のまわりだけ吹雪なんです。

雪女は入口でじーっとこちらを見ているだけで、動きません。

それでも怖いものは怖い。何とか声をふり絞り、他の部屋で寝ている家族に助けを求めます。

ようやく自分の声で金縛りが解けた時、悲鳴を聞いて母が駆けつけてくれました。

「大丈夫?」

母が横にきて、心配そうな顔をしています。

「ああ、ごめん、大丈夫」

ほっとして、目をつぶりながら深いため息を吐きました。

「金縛り?」

「うん。でもいつもより怖かった。なんか雪お...」

 

目を開けて横を見ると、そこにいたのはさっきの雪女でした。

 

再び、自分の悲鳴で目が覚めました。どこまでが夢で、どこからが現実なのか、もはや全くわかりません。

「どうしたのー!」

と駆け込んで来た母を見て、さらに悲鳴をあげたのは言うまでもなくw

 

次の日、朝ご飯の時に母が姉にグチっていました。

「なんかうなされてるから起こしに行ったのにさー、あたしの顔見て悲鳴あげるんだから。失礼しちゃうわよ」

 

ごめんねw