謎はいつもそこに

子供の頃から自然に生活の中にまざっていた不自然なものたちのお話。

愛の形

 

昨日はふと思いついて、母を誘って美術館へ行ってみました。

 

 

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母はもう10年以上 絵画教室で植物画を習っているので、好きかな〜と思って声をかけてみたのですが、タイミングもバッチリで、あっという間に合流して美術館へ。

 

 

ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテは、「花のラファエロ」または「バラのレンブラント」と称えられ、薔薇を語るには欠かせない人物だそうです。

 

マリー・アントワネットに仕え宮廷画家になり、フランス革命後はナポレオンの奥さんであり、薔薇の収集家であったジョゼフィーヌの元でものすごい数の絵を残している人。

 

この展覧会を選んだのは、単純に薔薇の絵をたくさん観れるっていいなと思っただけなのですが、一枚一枚ものすごい緻密で、とっても見応えがありました。

 

 

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巨大な作品とかはなくてすべて同じ規格で描かれているのですが、そこはやはり収集した薔薇を描き残して保存する、図譜のための作品だからなのでしょうね。

 

絶滅種を含め ものすごい数の薔薇が展示されているので、薔薇に詳しい方が観たらもっと楽しいんだろうな〜!と思いました。

 

600円で観られるのも嬉しいところ。(母は65歳以上なので300円でした!)

 

 

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膨大な作品の中で、3枚ほど本当に香りがしたものがありました。

 

これは私に備わっている霊的嗅覚能力(クレアセント)なのですが、少しの間 時空が繋がったようで嬉しかったです。

 

すべての匂いを嗅ぐことができたら素敵ですね。

 

一番心に残った薔薇のポストカードを買って、アポロの祭壇に飾ってみました。

 

 

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この展覧会、母と小さい声であーだこーだ言いながら観ていたのですが、途中からちょいちょいナポレオンや妻のジョゼフィーヌについての記述が出てくるのがどんどん気になってきました。

 

要約すると、ジョゼフィーヌはナポレオンに冷たくて有名な皇后だったらしく、さらに浮気三昧だったそうです。

 

ところが月日と共に徐々にナポレオンを愛すようになり、本当に大切に思えた時にはもう子供を産むのが難しい年齢になっていました。

 

時代も時代、立場も立場なので、ナポレオンは世継ぎを産ませるため若い妻を迎入れることになり、ジョゼフィーヌとは離婚式を行うのでした。

 

展示されている作品の中には、失意のどん底で嘆き悲しむジョゼフィーヌを励ますために描かれたものもたくさんあるらしく

 

「ルドゥーテとジョゼフィーヌはくっつかなかったのかしら」

 

と母が言う通り、その辺りのことも気になるところ。

 

ちょっと調べてもルドゥーテに結婚歴はなさそうだし、他の女性の名前も出てきません。

 

 

ジョゼフィーヌが収集した250種以上の薔薇を描き続けたこと。

 

ジョゼフィーヌのために刊行した「バラ図譜」という最高傑作の本。

 

 

それはもう、ロマンティックな愛以外の何物でもないのではないかと思うのです。

 

 

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人を愛する気持ちと、薔薇を愛する気持ち。

 

執着や強奪ではなく、勝ち負けでもなく、真摯に愛を注いだ人だからこそ

 

そんなふうに昇華できたのだと思いました。

 

時々恋愛のご相談でお伝えしている「エネルギーをいなして自分に向ける」「エネルギー合気道」ということの具体例というか、最高の形かもしれません。

 

 

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それとも、愛が炸裂してどうしようもないからこそ、絵にぶつけるしかなかったのか。

 

穏やかそうなお顔からは読み解くことができませんが、なんとなくルドゥーテさんは幸せだったんじゃないかな。

 

 

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亡きジョゼフィーヌに贈った薔薇のブーケの絵。

 

来世はどんな出会い方をするのでしょうね。

 

 

 

 

 

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