謎はいつもそこに

子供の頃から自然に生活の中にまざっていた不自然なものたちのお話。

壁の向こう側

子供がまだまだ私から離れられない3歳くらいの頃、友人の結婚式に私だけ列席したことがありました。

子供は夫に預け、久しぶりの自由時間にドキドキしながら式場へ。

 

そこは素敵なチャペルで、気持ち良く晴れた空に映える新婦は美しく、新郎さんはかっこいい。

結婚式って、その人の人生の大切な節目に立ち会わせていただいてるようで、いつもすごく厳かな気持ちになります。

 

披露宴ではお料理も美味しくて、久しぶりのお酒も進んでしまいます。

何杯かお酒を飲んでから、一度お手洗いに行きました。

 

ああいう場所のトイレって、すごくゴージャスで大好きです。

久しぶりのひとりの時間、それも非日常の空間でメイクを直しながらホッと一息ついた時でした。

 

「ママのところに行くーうー!」

「だあからー、今日は無理だって!そのうち帰ってくるからあそ」

「いーーやーー!いーくーうー!」

 

壁一枚向こうで、うちの夫と子供の声がするのです。。

その声ははっきりと聞こえ、ふたりのやりとりが目に浮かびます。私は慌ててトイレから出ました

 

…が、声が聞こえた壁の向こうはただの廊下で、誰もいないのです。

 

またトイレに戻ってみました。

 

「わああん、ママのところに行くーーうーー!」

「ほーらほらこれで遊ぼうっ。お、これいいな〜〜」

 

やっぱり聞こえる。。

なんか回路が繋がっちゃったんでしょうね。そもそも母子はがっちり繋がっているものだし。

 

気にはなるけど、電話したところで私の声を聞いてエスカレートしてもかわいそうだし…

ふたりは自宅にいて、私は遠出して来てしまっているわけだし…

どうすることもできない。

 

よし、飲もう。

 

しばらく考えた末の、苦渋の決断でした(´-`).。oO

 

 

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 その時の結婚式で描かせていただいたウェルカムボードです💖

 

何年経っても素敵なふたりには、今では天使のようにキュートな娘ちゃんもいます✨