謎はいつもそこに

子供の頃から自然に生活の中にまざっていた不自然なものたちのお話。

能力者との対決

サイコメトリーを大人になってから使ったお話を書きます。

 

当時、私は毎日のようにつるんでいた友達がいて、その馴染みのメンツで遊んでいた時のことでした。

友人のひとりが、バイト行って財布なくしちゃって、と言い出しました。

 

バイト先の人に車で送ってもらってる間は持ってたんだけど、車降りて歩いてたら財布がないことに気づいてさ、すぐその人に電話して聞いたんだけど、車にはないって言ってて。車降りたところで落としたのかなあ?困ったな〜」

 

その頃、学校の友達も財布をなくして困っていたので、サイキック能力で探しあてたばかりだったのです。

財布に意識を合わせたらとある近隣の駅が浮かんで、男性の職員さんが保管しているイメージまで湧いたので、そう友達に伝えてその駅に行ってもらったらやっぱり保管されていたのです。

 

なので、今回も見つかるかもと思い、ちょっと視てみるね、と言って意識を集中させました。

 

が、これは... とても言いにくい状況が見えてしまったのです。

 

「あのさ...すごく言いにくいんだけど...」

「うんうん」

「車降りてから、電話して聞いたんだよね?」

「聞いた聞いた。いやー、ないっすねえって言ってた」

 

「その人さ、ないっすね〜って言いながら、助手席の財布、見てたみたい...」

 

携帯で話しながら、助手席に置き去りにされた財布を見つめて、左手で少し触って、いやあ、ないっすねーと言ってる映像。

 

その人ってそういうことする人なの?と聞いたら、そんな人には見えないけど、そこまで深くも知らないかなーと友人。

とにかく取り戻したい!という一心を汲み、もうちょっと探りに行ってみよう、ということになりました。

 

他の友達も合流し、閉店後のそのバイト先まで行くことになりました。

目的は、友達が財布をなくした車の残留思念を調べること。

 

こじんまりとした個人店の前に何台かの営業車が停まっていました。

お店はすべて電気が消え、薄暗い街灯だけが灯っている中、車を調べてみました。

車のドアが開いた瞬間、すごく強く財布の存在を感じました。まるでそこにあるかのように。

 

「やっぱり最後はここにあったみたいだよ!すごく強く感じる」

 

そして助手席に手を置きました。あっ、やっぱりここにあった!そう思った時でした。

 

とても強い誰かの「気」が、怒り狂っているような恐ろしいエネルギーが、突然私を包みました。全身鳥肌が立ち、怖さで心臓がばくばく早打ちを始めました。

 

その誰かの「気」は、ひたすらこう呟いていました。

 

 

帰れ。帰れ。早く帰れよ。

 

 

怖すぎて、完全に気持ちが負けてしまいました。友人たちに事情を話し、とにかく撤収、退散。

 

あれは完全に生きた人間の思念でした。

私がサイコメトリーで財布の在処を見つけ出すことが、都合の悪い「誰か」の。

 

誰かがサイキックな力で探してることに気づき、脅して帰らせることができるって、どれだけの使い手なんだろう...と愕然としました。

世の中、広すぎる!w

 

でも私にやって来たヴィジョンでは、一週間後に財布は見つかることになっていたので、それは友人に伝え、信じて待ってもらいました。

 

一週間後、無事に財布は発見され(どこにあったかは古い話なので失念)解決となったのですが、友人がちょっと俺怖いんだけどさ、と言いました。

 

「例の財布盗ったかもしれない人がさあ、バイト中に話してたらいきなり

 

『そういえばさあ〜、(友人)くんの友達に霊感強い女の子とか、いない〜?』

 

って言われたんだけど。。ああ、まあ、いますよって言ったら、どんな子?かわいい?紹介してよ〜って言ってた。うまく断っといたけど、なんかちょっとしつこかった」

 

もう私は怖すぎて怖すぎて、しばらくは電車に乗っていてもその人が私を見つけて話しかけてくるんじゃないかとか考えて落ち着かない日々を過ごしました。

結局私たちは出会わずにもう十数年経ったのですが、この人の存在は、書いていても未だにちょっと怖いです。

 

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タイトルのイメージ画はハンターハンター

個人的にヒソカもクロロも好きなのでどっちを応援したらいいのかわからないというか、むしろこの人達は私を取り合って戦っているんじゃないかという気までしてくるようなゴホゴホ、いえなんでもないです。今日も暑いですね。プールにでも行ってきます!