謎はいつもそこに

子供の頃から自然に生活の中にまざっていた不自然なものたちのお話。

ヤシの実が落ちたら大事件になった話

 

 

なんとなく、急に思い出したので書いておこうと思います。

その時、私は中学生でした。毎日の部活に疲れて、ぐうぐう眠っていた夜のことです。

 

 夢の中で、私は「南国のイラスト」の世界にいました。

もう、本当にこんな感じの!(検索して一発目に出てきたイラスト!)

 

 

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この景色の中でのんびりした気持ちでくつろいでいたのですが、前方に見えるヤシの木、あるじゃないですか。

 

そこのヤシの実がゆらゆら揺れているんですね。

 

そのヤシの実はだんだん大きく揺れ始めて...

 

ついに落っこちた!!

 

 

 

 

 

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町内に響き渡る轟音と振動に飛び起きました!姉も起きました!

 

姉「何の音!?!?」

 

母や父も隣の部屋で騒いでいます!

 

私は意味がわからず、「え…いま、いま、ヤシの実が…」と口走りますが、父が部屋に飛び込んで来て言いました。

 

「大事件だ!爆破だ!!」

 

そして愛するカメラを抱えて、パジャマのまま外へ飛び出して行ってしまいました。

 

え…?ヤシの…??え?

 

え??

 

東側の窓を見ると、少し遠くに巨大な赤い炎とものすごい煙がもうもうと立ち上っているのです!なんじゃこりゃあああ!!!

 

私は南国にいて、ヤシの実が落ちたはずだった。

それがなぜ、こんなことに...!?

 

 

すべてはこういう事件だったわけです。

ゲリラによる、テロ。

 

八王子市陵南会館爆破事件 - Wikipedia

 

それが何の因果か私のノンキな夢とシンクロしてしまい、ヤシの実が落ちた瞬間の爆破だったのです。

 

ちなみに飛び出して行った父は歴史的な瞬間を写真に納め、すぐに新聞社に持ち込んだため大々的に掲載されました。

後に新聞社の年間写真グランプリで賞までいただいて、ヤシの実が落ちた事件は、カメラ小僧である父に華々しい経歴を添えて幕を閉じたのでありました。