父の葬儀までしばらく日があったので、私はひらすら寝て過ごしていました。
1ヶ月間の病院通いと気を張っていたのが緩んだのか、現実を受け止めるのにエネルギーがいるのか、寝ても寝ても眠くて仕方なかったのです。
体もだるくて何もする気にならず、誕生日に戴いてからまだ観てなかったDVDを観ることにしました。
未だに記事を書けていませんが聖母マリアの流れが強かった時にプレゼントで戴いたものです。
ルルドで聖母マリアの出現を目撃し、その事実を勇気を持って伝え続けたベルナデッタのお話です。
モノクロで、古きフランスのクラシカルな世界が描かれていました。
楽しく観ていたのですが、後半に差しかかったところで睡魔が襲ってきたので一度止めて、そのまま眠ってしまいました。
子供が大声で泣きじゃくっています。それはそれはすごい大泣きだったので、その声で目が覚めました。
驚くことに、その泣き声は私の胸の中から聞こえていたのです!
サイキックな「聞こえる」ではなく、現実的に胸から子供の泣き声が聞こえていました。
驚き、そしてその悲しみの声につられて一緒に泣きました。
泣いていたら、胸の子供の声は聞こえなくなりました。
私の中の小さな子供が、寝てばかりいないでちゃんと泣いてよ!と言ってくれたのだと思います。
その声は「うあああああん、おとうさああああん」と父を本当に恋しがっていました。
ひとしきり泣くと、今度は部屋中に父の愛を感じました。
亡くなった日の光より、強く大きい黄色の光が私を包んでくれているのがわかりました。
あたたかい、大きな父の愛。
それは不変のものなんだと言われた気がしました。
落ち着いてから映画の続きを観ました。
聖母マリアはベルナデッタにたくさんのメッセージを伝え、言われた通りにベルナデッタが掘った泉の水はたくさんの人の怪我や病気を治しました。
しかし、聖母マリアはベルナデッタにこう言ったのです。
「あなたのことは、来世での幸せを約束します」
不遇のベルナデッタはそれを喜んで受け止め、短い人生を聖母マリアとたくさんの人のために使い、亡くなりました。
やっぱり来世はあるんだなって思いました。
マリア様が言うんだから、間違いない。
そういえば、胸から声が聞こえたのは今回2度目のことで、初めて聞いたのは、ずっとやめてたタバコを吸った時でした。
実際、久しぶりに吸ったタバコで気分が悪くなってしまい、ううー気持ち悪い、と思いながら車を運転していました。
どんどん気持ち悪くなっていきます。吐きそうって思った瞬間、胸の中から苦しんで悲鳴をあげている子供の声が聞こえました。
子供というより、イメージ的にはティンカーベルに似た、小さいけど主張はしっかりしてるエメラルドグリーンの存在。
「いやあああ苦しいいい!!これ私きらいなのにいいい!ぎゃああああ!!」
と、胸の中でその小さな存在がのたうちまわってるのがわかりました。
自分も気持ち悪くてつらいけど、その悲痛な叫びには本当に胸が締め付けられました。
有害なもので体を汚してはいけない。
自分のことは本当に大切に扱わなくてはならない。
そして大事な自分が暮らす環境も、同じように扱わなくてはいけないんだ。
そう、教えられた気がしました。
実家の庭にて
エメラルドグリーンの小さきもの。父と母の子供たち。