謎はいつもそこに

子供の頃から自然に生活の中にまざっていた不自然なものたちのお話。

トイレに駆け込む女(怖さ★★★)

 最近、10年前に起きた恐怖体験とそっくりな体験をしました。

10年前も今回も、舞台は「お店のトイレ」。

 

まずは10年前のことを書いてみます。

確かファミレスだったと思うのですが、個室がふたつだけの小さなトイレで、私はメイクを直していました。個室を背に鏡を見ていると、右側の入口のドアが勢い良く開き、赤い服を着て髪の長い女性がトイレに駆け込んで来ました。

その人は個室に入るなり思いっきりバアン!!とドアを閉めて鍵をかけました。

あまりにも音がうるさかったので少し眉をしかめつつ、メイクも終わったので手を洗おうと蛇口に手をかけた、その時。

全身に鳥肌が立ちました。

顔を上げると、鏡の中に、私の真後ろにぴったりとくっついて立ってニヤニヤ笑っている赤い服の女性の姿があるのです。

驚いて振り返ると誰もいません。

赤い服の人が入ったはずのトイレも、空っぽになっていました。

 

そして今回の体験。facebookに載せたものをそのまま転載します。

こちらは某レンタルDVD屋さんです。

私がトイレのドアを開けた時、なんとなく嫌な感じがしたのです。
人を認識して電気がつくシステムのせいで、開けた時に暗かったからかもしれないし、夜にひとりで来ているからなのかもしれません。
でも、あまり深く考えずに個室に入り、鍵を閉めたあたりで誰かが駆け込んで来ました。

駆け込んで来た人はヒールを履いているようで、足音がよく響いていたのを覚えています。その人は私がいるトイレのうしろにあたる個室に入り、鍵が閉まる音がしました。
ここで、突然ものすごい嫌な感じがして鳥肌が立つ私。
うしろの個室から、体を乗り出して覗き込まれてる気がして仕方ないのです。
いやだな〜、いやだな〜、こわいな〜、と思いながら振り返ってみる。
誰もいない。誰も覗き込んではいない。
でも前に向き直ると、やっぱりどうしても禍々しい気配と共に、ニヤニヤした悪意のようなものがうしろの個室からやって来るのです。
ダメだ、これはちょっと何かが変だ、出よう!と決めてバッと個室を出て手を洗う。で、そこで振り返ってみたら、そこには空室のトイレがふたつ並んでる景色が。

誰も、いなかったのです。

 

場所も年代も違うのに、同じようにトイレに駆け込む女。

他に思い浮かばないので、花子さんと名づけておきます。